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氷冷蔵庫 氷冷蔵庫

国産の冷蔵庫が発売されたのは明治41年ですが、そこからなかなか一般の家庭には普及していきませんでした。冷蔵庫そのものの価格が高かったこともありましたが、いつも新鮮(しんせん)な食材が簡単に手に入るため、保存するということに対して、さして必要性を感じるようなことはなかったようです。電気冷蔵庫が普及する昭和30年頃までは、冷蔵庫というと、氷を入れて氷で中を冷やすものでした。木製の箱の内側にブリキの板を張り、上段と下段をわける仕切りをつけ、上の段に氷を入れ、下の段に食べ物を入れて冷やす仕組みで、解けた氷は外に排出されるように工夫されています。氷は夏になると毎朝リヤカーを引いた氷屋が家々を回って、角切りにして届けてくれました。冷蔵庫で解け残った氷を割って食べるのも、夏の楽しみでした。

大正〜昭和中期
高さ74.5cm x 幅42cm
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