サ がん検診受診勧奨の効果検証
(1)実施目的
(2)実施方法
(3)実施対象者及び受診率
①クーポン未受診者で和暦偶数年生まれ
362名(比較群 324名)
②過去5年間未受診の者
305名(比較群 329名)
③過去に受診歴のある人で今年度未受診の者
145名(比較群 110名)
(4)結果
受診勧奨
対象者
比較群
受診者数
(11月末現
在)
受診率
(11月末
現在)
受診者数
(年度末)
受診率
(年度末)
①(勧奨群)
クーポン未受診者で和暦偶数年生まれ
362
44
12.2
90
24.9
①(比較群)
クーポン未受診和暦奇数年生まれ
324
25
7.7
66
20.4
②(勧奨群)過去5年間の未受診の者
305
12
3.9
22
7.2
②(比較群)過去5年間の未受診の者
329
5
1.5
6
1.8
③(勧奨群)
過去に受診歴のある人で今年度未受診の者
145
24
16.6
5135.2
③(比較群)
過去に受診歴のある人で今年度未受診の者
110
8
7.3
1110.0
(5)評価
・①クーポン対象者の受診率よりも③過去に受診歴のある者の受診率の方が高く、一度受けた人は個
別勧奨をすると再受診につながりやすいことが分かった(勧奨しないと受診しない)。
・②過去5年間未受診の者では、勧奨しなければ受診する可能性が低いこと、勧奨しても他の勧奨群に
比べて受診率が低いことが分かった。
・これらのことから、限られた予算の中で勧奨する場合、クーポン未受診者へ再勧奨するよりも過去
に受診した者に勧奨した方が効果的であると考える。
毎年行っている未受診勧奨をメディアの力を活用して効果的に勧奨する。がん検診全体において受
診率は低く、目標のがん検診受診率50%には到底及ばない。また今年度5年目となるがん検診無料クー
ポン券事業は受診率が伸び悩んでおり、無料クーポン以外の効果的な受診勧奨方法を探る必要があ
る。
NHK[ガッテン!」乳がん特集の放送日(9月5日)に合わせて受診勧奨ハガキを8月22日に発
送した。
送付ハガキは、6月11日付けで国立がん研究センター保健社会学研究部内「ソーシャルマーケティン
グを活用したがん検診受診率向上プロジェクト」事務局より案内があったNHK「ガッテン!」乳が
ん検診特集を活用した受診勧奨企画にてプロジェクトの予算で印刷した資材を用いて、大口町の予算
で発送した。
・8月に実施した受診勧奨では、勧奨通知を送った群(勧奨群)と送らなかった群(比較群)を比べる
と全ての対象において勧奨群の受診率が高かった。
・①クーポン対象者の受診率は、勧奨した群(24.9%)と勧奨しない群(20.4%)で勧奨群が4.5%高
かった。
・②5年間未受診の受診率は、勧奨した群(7.2%)と勧奨しない群(1.7%)で勧奨群が5.5%高かっ
た。
・③過去受診歴のある者の受診率は、勧奨した群(35.2%)と勧奨しない群(10.0%)で勧奨群が
25.2%高かった。
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